ICC国際交流委員会の大学留学プログラム
大学留学体験談
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■大学留学体験談〜アメリカ〜 <2年制大学>
海まで15分の恵まれたロケーションで猛勉強しています
1984年生まれ、東京都出身。日本の高校を卒業後、2002年6月よりカリフォルニア州の2年制州立大学Mira Costa collegeに入学。専攻はコミュニケーション。2004年秋より州内の4年制大学へ編入予定。
留学前の不安や疑問はアドバイザーに相談して解消
 留学する前は、家族、友達、今まで積み上げてきた生活、慣れた環境から離れて、一人で新しい生活を始める、ということに漠然と不安を抱いていました。高校3年生になる前の春休みにTOEFLを受けた時、スコアはCBTで200でしたが、大学の授業について行けるか、ホストファミリーはどんな人だろうかなど、いろいろなことを心配していました。でも分からないこと、不安なことは何でもICC国際交流委員会のアドバイザーである須永さんに聞いてもらい、留学前の不安も和らぎました。私や私の両親がどんなに小さなことやくだらないことを質問しても、須永さんはいつでも丁寧に答えてくださいました。また、カナダに高校、大学と留学していた友人がいたので、彼にはいつも相談し、励ましてもらっていました。私自身、両親にはあまり心配をかけないように、不安なそぶりを見せないように、相談などもしないよう努力していた覚えがあります。結局、父には私が色々不安だったことはばれていたみたいですけど。
 本当に私が留学を決意したのは、高校2年生の秋頃でした。しかし、両親から反対されました。私は、自分でICC国際交流委員会へ足を運んだり、本を読んだり、資料を集めて留学について調べ、両親を説得できるよう努力しました。最終的には、両親は私の強い留学への希望を理解してくれました。その後、一貫して両親は私の留学を応援しています。
勉強するにはぴったりの海が近い静かな環境
 私は現在、サンディエゴノースカウンティというところに住んでいます。大学はもう少し北のオーシャンサイド、というところです。ダウンタウンや東京に比べたらとっても小さな街ですが、一応何でも揃っているし、近くにモールもあるので、特に困ることはない、という感じです。でも、やっぱり遊ぶ場所は全然ない!というような街です。お店も9:00PM頃になると全部閉まってしまいます。オーシャンサイドのダウンタウンは少し治安が悪い、と言われていて、確かに夜は少し危ない感じですが、でも問題ないし、それ以外の場所は本当に治安が良いです。特に私の住んでいるところは高級住宅街なので、とても安全です。
また、海に家からも大学からもだいたい15分で行かれるのが最高ですね。海は非常にきれいで、見るだけで元気になるし、気持ち良いのでよく行きます。あまり遊ぶ場所はないですが、逆に勉強に集中するにはピッタリの環境だと思います。また、サンディエゴ、メキシコまで1時間弱、ロスアンジェルスまで2〜3時間で行けるので、大きな休みなどはサンディエゴにもロスにも遊びに行ける、便利なロケーションです。
一日中勉強しているような毎日です
 大学での留学生用オリエンテーションには、去年の8月中旬あたりに参加しました。オリエンテーションは2日間に渡って行われ、1日目は基本的な生活についてのアドバイスをしてくれました。例えば、バス、車などの交通機関、病院、保険、アパート生活などについて、インターナショナルのカウンセラーや留学生の方などが詳しく説明してくれたり、質問に答えてくださったりしました。2日目は、主に大学の授業の取り方の説明をトランスファーする人としない人に別れて説明を受けました。
 私が通っている大学のアドバイザーのサポートはとても充実しています。インターナショナルスチューデント用のオフィスがあり、留学生活をサポートしてくれる方と大学の授業面でサポートしてくれる方がいて、みなさんとっても親切です。今は日本人のアドバイザーはいらっしゃいますし、どのアドバイザーもとても真剣に私達の英語を聞いてくれ、相談に乗ってくれ、何でも相談できます。
 学部開始前にESLに通った方期間は8週間でした。大学の付属の小さな語学学校でした。留学当初から、日常会話に特に問題はありませんでした。渡米前、英会話教室に通って、日常会話はなるべくこなせるようにしていたからです。現在、専攻はコミュニケーションです。大学での学期中の1日のスケジュールは、以下の通りです。
月曜日から木曜日までは、7:00AM前後に起床します、金曜日から日曜日までは休みなので、日によりますが、9:00AM前後に起床します。
 朝食は、だいたい家でシリアルかパンを食べます。キャンパスへは、去年はバスで一時間かけて通っていたのですが、今年、免許を取り、今は車で20分です。(これだけ遠いところに住んでいる留学生は本当に珍しくて、普通は大学から10分位のところに住んでいます)

 現在取っている、もしくは前学期に受講した科目名は以下の通りです(受講科目名、1クラスの時間数、人数、簡単な授業内容、よくある課題など)。

*コミュニケーション:
プレゼンテーション能力を高める。30人、75分のクラスが週2回あります。
*心理学:
心理学入門。40人、75分のクラスが週2回あります。学期中にテストが5回、リサーチペーパーが1つある予定です。毎回の宿題などはありませんが、習ったところのチャプターは授業の前後に読むようにしています。
*社会学:
社会学入門。40人、75分のクラスが週2回あります。学期中にテストが4回、大きな宿題が5個ある予定です。宿題は社会学に関連した、サーベイを行った後、エッセイに結果をまとめる、というようなものです。
*言語学:
言語学の基礎を学びます。30人、3時間のクラスが週1回あります。テストが2回、毎回リーディングの宿題が出て、その次の授業の時、クイズがあったりします。そのほかに小さな宿題、エクササイズなどがいつも出されます(このクラスは、私の大学ではオファーしてないのですが、私のメジャーに必要だったので、近くの別の大学に通って取っています)。
*音楽:
合唱。30人、80分のクラスが週2回あります。テストも宿題もありません!その代わり、学期中にコンサートが5回ぐらいあり、いろいろな場所に行って、歌う予定です。趣味で取ったクラスなので、とっても楽しいです!
*英語:
文学のクリティカルシンキング。30人、2時間のクラスが週2回ありました。今までの人生の中で一番大変だったクラス、といっても過言ではないほど、とてもハードでした(もともとライティングが苦手なので)。普段の授業では予習として、与えられた詩やストーリー、映画を読んだり観たりしてきて、その作品について、みんなでアナライズをするディスカッション形式のクラスでした。学期中に、詩、ストーリー、映画、のアナライズのペーパーが課題としてだされました。その他に最後に大きなリサーチペーパーとして、セメスターを通して、読んできた長編小説の歴史的アナライズ、という課題がでました。そのほかに、授業内でエッセイを書くテストが2回ありました。
*心理学:
心理学入門(今学期とっている心理学入門より、もっと基本的なことを勉強しました)。40人、75分のクラスが週2回ありました。テストが4回、心理学の記事のアナライズのエッセイが一つ宿題でありました。
*経済学:
マクロエコノミックスについで勉強しました。30人、75分のクラスが週2回ありました。テストが3回、教科書に載っている問題を解いてくる、先生がくれた記事を読んでサマリーを書いてくる、というような宿題が2〜3回に1回ありました。
*アートヒストリー:
ルネッサンスからモダンにかけての絵画やスタイルについて勉強しました。30人、75分のクラスが週2回ありました。テストが4回あり、宿題などは全くありませんでした。
*音楽:
ボーカル。宿題、テストなどは全くなく、授業中に何回かみんなの前で歌いました。20人、2時間のクラスが週1回ありました。

 授業間に時間が空いた時は、お昼を友達と食べたり、残ってた宿題、予習、復習などをします。時には図書館でインターネットをしたり、友達とおしゃべりをしています。ランチは、平日は家から持ってきたサンドイッチを食べたり、カフェテリアで何か買ったりして、友達と食べています。休日は家で何か作って食べたり、外で友達と食べたりしています。放課後は、学校で友達としゃべったり、インターネットをしたり、勉強をしたり。友達とスターバックスやデニーズで勉強したりもします。どこかに出かけることはあまりありませんが、たまに海に行ったり、友達の家に行ったりします。家に帰って、ホストキッズと遊んだり、ホストファミリーと話したりしていることもありますね。
 夕食は、友達とレストランで食べるか、家でホストと食べたり、遅かった場合は一人で食べたりします。1日の勉強時間は、だいたい4〜5時間です。テストの前日などはもっと勉強します。本当に1日中勉強する感じですね。なるべく12:00AM前後には寝るようにしています。
ベンツを入手できて、とてもラッキー
 現在の滞在方法はホームステイ、で毎月$550です。友達はクラスが一緒で仲良くなった子が多いです。あとは、友達の友達というような感じで友達の輪が広がっていきました。アメリカ人の友達と、あとはメキシコ人など南米の国の友達が多いです。他に日本人の友達、知り合いを含めたら、日本人もとても多いです。なぜか日本人以外のアジア人の友達はあまりいません。
 1ヵ月のお小遣いは$100〜150、多い時で$200ぐらいだと思いますが、細かくは把握していません。平均的な1ヶ月の国際電話代は、2〜3ヶ月で$100の電話カードを使いきるかきらないか、というような感じです。
 車は持っています。メルセデスベンツ、300SDの1980年製です。たまたまホストママが新しい車を買うということで、彼女が昔乗っていた車をもらいました!こんなことは、ほとんどありえないので、とってもラッキーでした!しかもベンツ!!もらった、ということですが、一応$700修理費代としてかかりました。あと、もしこの車を他人に売るとしたら、最低額が$2000ということだったので、今、ホストキッズのベビーシッターをしながら、残りの分のお金を返済している状況です(本当にお金を払っている訳ではありませんが)。ちなみに、ベビーシッターは、子供が起きている間は1時間$5、寝てからは1夜$20という計算になっています。保険額は免許を取り立てだったということで、1年間でだいたい$900位かかりました。
週末は、よく海へ遊びに行きますが勉強もしっかりしています
 休日は、よく友達と海に行っています。その後、友達の家に遊びに行く、というのが定番のコースです。あとは、映画を観に行ったり、友達とお茶をしたり。のんびりすることが多いです。あとはやっぱり、週末といってもかなり勉強しないと追いつかないので、3日間の週末のうち、1日は絶対、2日ぐらい勉強に潰れてしまいます。
 長期休暇には旅行をすることもあります。今年の夏休みは、友達とボストンまで行ってきました!他に、UCLA、UCSDに見学に行ったり、サンディエゴのバルボアパーク、ラホヤ、メキシコ、に遊びに行ったり、ちょっと遠くのモールまで買い物に行ったり、というようなことがメインイベントでした。今年の3月のスプリングブレイクは1週間だったのですが、日本から友達が来ていたので、ロスアンジェルスに泊まりででかけたり、サンディエゴズーまで行ったりしました。
 留学をして良かったと思う時は、海に行った時。海に行く度に「あ〜ここに来てよかった」と心から思います。また、アメリカ人の友達と真剣な話をした時や勉強していて楽しいな、と思えた時。いろんなところにでかけて、いろんなものを見た時。テストや成績が良かった時。先生に認めてもらえたり、よく頑張ったわね、と言われた時。アメリカンなご飯やデザートを食べた時。
 逆に辛かったこともあります。復習の時間がかかってしまうことは大変だし、それ以上に悔しい気持ちがすごくあります。「もっと英語が堪能だったら、もっとこうできたのに」と思うことがプレゼンテーションのあと、よくあります。
 ホームシックにもなりました。自分ではあまりホームシックにかかった、という自覚がなかったのですが。その時はとりあえず、家族や日本の友達にたくさん電話しました。現地での悩みを相談する相手は友達です。
勉強は大変だけどとっても楽しい。充実した学生生活です
 在学している大学は、のんびりした雰囲気。教授の質はすごく良いと思います!楽しい授業がたくさんあります(教授がとても面白いので、授業が楽しく思える)。その他に気に入っているのは、小規模なところ、図書館が今年オープンしたばかりでとてもキレイなところ、人種差別をしたり、日本人に冷たい人があまりいないところ、インターナショナルのアドバイザーのみなさんが親切なところ、教室がキレイなところ、緑がいっぱいあるところ。数え上げたらきりがありません。
 在学している大学の好きではないところはパーキングスペースが少ないところ。日本人が全体の生徒数の割に異常に多いところ。(ECCという関西の専門学校と提携しているので、そこからの留学生がとても多いです)。カフェテリアのごはんが高いところ。クーラーが効き過ぎているところ。授業数が少ないところ。
 上記でいろいろ書きましたが、基本的には今の学生生活に満足しています。毎日大変だけど、充実しているし、楽しいです。正直、去年までは、自分の大学があまり好きではなかったのですが、(日本人の多さ、田舎ぶりが嫌だったんです。車もなかったし、友達も今ほどいなかったので、そういう自分のシチュエーション自体にも不満があったのだと思います)。今は本当に大好きです。東京とは全く正反対のような場所で、何にもないけれど、代わりに時の流れがとってもゆっくりで、みんなのんびりしていて、街自体も小ぢんまりしているけど、でも静かでとても良い街だと思います。
 こっちに来て、出会った人からはいろいろと教えてもらったし、アメリカ人、日本人を含めて、素晴らしい出会いがありました。ホストファミリーにはいつも助けてもらっているし、アメリカ人の友達で仲の良い子ともいろいろ話をして、自分の視野が広がりました。価値観も随分、こっちに来てから変わりました。あと、日本人の友達で一緒にいろんなことを経験したり、お互い落ち込んだ時に励ましあったり、夜中まで一緒に勉強したりした子たちは、本当にかけがえのない友達です。
 高校の時から、勉強は好きだったのですが、今の大学に通い始めて、本当に勉強って楽しい!って思える瞬間が何回もあったり、リサーチペーパーを書くために、徹夜して調べて書き上げたり、先生になにかと相談しに行ったり……、と勉強面でもとても充実しています。リクワイヤメントの一環として、去年、oceanography、そして前学期、アートヒストリーというクラスを、特に知識もないまま少し興味があるというだけで取ったのですが、その2つのクラスがとても面白くて、先生も素晴らしい人たちで、自分の興味範囲が一段と広がり、とてもうれしかったし、良い経験でした。
 英語でエッセイを書いたり、プレゼンテーションをしたり、本を読んだり、テストを受けたり、とうことで、日本語でやるように自分の思うようにできないことで、フラストレーションを感じたり、悔しい思いもよくしますが、でも逆にそんな中、良いエッセイやプレゼンテーションをすることができたり、テストがアメリカ人より良かったりすると(笑)、やっぱりとてもうれしいし、英語だけど頑張って良かった、と心から思います。
 毎日、正直、勉強ばっかりで大変ですが、でも、その分とても充実しています。
これから留学を考えている方たちへのアドバイス
 今、留学しようか悩んでいる人はぜひ挑戦してみた方が良いと思います!!勉強、英語、カルチャーの違い、などいろいろと大変だったり、悩むこともありますが、日本で暮らしていたら絶対見られないものを見られたり、感じられないものを感じられたりできるので、素晴らしい経験となって、これからの人生に大きな影響を与えてくれると思います。留学して、後悔する、ということはないので、ぜひ頑張って下さい!
 通う大学、場所、天気、新しい生活、など色々と出発前は悩んだり、迷ったりすると思いますが、「住めば都」というように、住み始めたらどこでも「ここが一番!」と思えるようになると思うし、こっちに来てしまったら、何としても生活していかなくてはいないけれど、意外となんでもなんとかなるものなので、あまり悩まずに思いきって、いろいろと決断していって下さい。
 それ以上に、日本にいる間になるべく英語に触れておくこと。会話の練習をなるべく外人としておくこと、本(なるべくなら英語の本)を読む習慣をつけておくこと、などが留学の成功につながる秘訣だと思います。あと、度胸をつけておくこと!外人とでも、物怖じせずに話せる度胸が英語力を伸ばす力だと思います。アメリカで生活して、大学に通う、というようなことは、多くの人ができることではありません。もし、そのようなことをしてみようと思ったり、そういうことができるチャンスがあるのなら、ぜひ挑戦してみるべきだと思います!これからの人生の素晴らしい糧になるはずです。頑張って下さい。
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